サッポロビール博物館・限定復刻ビール付プレミアムツアーは500円以上の価値アリ!

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札幌・3時間の余暇

今回、札幌からのフライトまでの時間で、3時間ほどスケジュールに余裕ができることが前日にわかりました。良い場所はないか、と探していたところ、前日までに予約ができるサッポロビール博物館のプレミアムツアーなるものを見つけました。

 

 

サッポロビール博物館

Webサイトを見ると、前日まで予約可能とあります。

https://kengaku.sapporobeer.jp/booking/booking.php?search_main_plan_id=4

 

訪問しようと決めたのが16時半、前日までの予約が必要ということで、受付終了時間17時半までに間に合うように急いで電話をし、無事、午前11 : 30から始まる初回への参加申し込みをすることが出来ました。

 

プレミアムツアー

サッポロビール博物館は、無料で自由見学出来るようになっています。

一方、有料で開催されているプレミアムツアー(有料:500円)は、スペシャルコンテンツ、ツアーガイド付きの説明とビールの試飲(300ml・2杯)が含まれています。

 

ビール試飲

後述しますが、提供されるビールの試飲は、以下2種類となっています。

 

  • 復刻ビール
  • 黒ラベル(季節によって変更あり)

 

この復刻ビールは、サッポロビールが出来た当時のレシピを再現したものであり、サッポロビール社員であっても飲むことは許されず、プレミアムツアー参加者のみが味わうことが出来る一杯とのことです。

 

アクセス

 

サッポロビール博物館へのアクセスは、JR札幌駅北口バスターミナルから出ている直通バス(2番乗り場・188系統)が便利です。

 

JR札幌駅からは毎時00分と30分、サッポロビール博物館前から毎時15分と45分に出発していて、片道210円でした。

 

ちなみに、私はJR札幌駅南口のバスターミナルに行ってしまい、危うく乗り過ごすところでした。見当たらなかったためチケット売り場の方に聞きました。問い合わせ窓口の方に頂いた案内地図の通りに向かい、なんとか乗り込むことが出来ました。

 

JR札幌駅からサッポロビール博物館までは、片道10分弱です。だんだんと迫ってくる煙突、それがサッポロビール博物館です。

 

入口

ALIOというショッピングモールが近くに見えます。サッポロビール博物館の受付はARIO側ではなく、サッポロビールの前身となる開拓使麦酒醸造所開業時に設置された樽が見える方に向かいます。

 

ちなみに、この樽に書かれている文字を読む方向は、プレミアムツアーの中で説明してくれます。

 

この季節、紅葉になってきた木々の下、総合受付の矢印に沿って進むことで、博物館内部に入場出来ます。

 

 

受付

プレミアムツアーの開始10分前までに受付を済ませます。

 

プレミアムツアー参加へは、入場用ICカードが配布されます。

 

ツアー開始前に少しホールを歩いてみたところ、サッポロビールと一緒に写真を撮ることの出来る仕掛けがいくつかありました。

 

 

コインロッカー

スーツケースを持っていたのですが、100円リターン式のコインロッカーも用意されていたため、手ぶらでツアーに参加することgあ出来ました。とても良かったです。

 

ツアー開始

「ツアー開始時間5分前までに3階のウェイティングルームにお越しください」といわれたので、向かってみました。すると、自由見学とプレミアムツアーで分岐点になります。

 

プレミアムツアーに参加するには、受付で頂いたICカードをゲートにかざします。

 

するとその先に、プレミアムシアターが待ち構えています。

先にお待ちになっている方がいたので理解しましたが、「ウェイティングルーム」は「プレミアムシアター」を指すようです。

 

ツアー開始の時間まで、流れているビデオを拝見して待ちます。

 

北海道開拓使の成り立ち、開拓からまだ200年経過していないこと、サッポロビール開業前の北海道開拓時の厳しさなど、たくさんのことを学ぶことができます。

 

プレミアムツアー開始

ツアーが始まります。てっきりこの場所でツアーが始まるのかと思いきや、このプレミアムシアターは横に入口があり、内部は国内初の6Kシアターが待ち構えていました。内部は残念ながら撮影禁止エリアとなっていました。

 

ツアーにより、2本のうちいずれかのムービーを流しているとのこと。この時は、サッポロビールの父である中川清兵衛を中心にした物語でした。

 

ムービーが終わると画面が左右2つに分割され、ツアーガイドさんと共に自由見学エリアへ向かいます。ここからは、自由見学エリアをツアーガイドさんの説明付きで回っていきます。

煮沸窯

最初に登場するのは、サッポロビール工場で2003年まで実際に使われていた、麦汁を煮沸するための煮沸釜です。

 

銅で出来ている銅釜で、北海道遺産に登録されているとのことです。

 

採光用ステンドグラスや、工場の床を再利用した天井の板張りと共に、銅釜を一周して、自由見学ゾーンに降りてくることになります。

 

サッポロビールの誕生から今日まで、順を追っての説明が始まります。

 

開拓使麦酒醸造所ビール販売開始

1876年に開拓使麦酒醸造所が開業し、翌年から販売を開始したビールは当時の価格で1本16銭(日本酒1升瓶3.5本分、かけそば20杯分の値段)という高額でした。

 

現在の価格に換算すると、5,000円〜7,000円ほどになるとのことです。それにもかかわらず、舶来の外国人への販売を契機に売上・知名度を上げていき、札幌麦酒会社となりました。明治天皇がお気に召され、一晩で1ダースものビールを召し上がったという逸話も残っているとのことでした。

 

東京進出後に日本の大手ビール会社(大阪麦酒、日本麦酒)と合併、大日本麦酒株式会社となりました。

 

しかし、会社の成長と共にマーケットシェアの大多数を占めることとなり、現在の独占禁止法に当たる過度経済力集中排除法の下、大日本麦酒株式会社は日本麦酒株式会社と朝日麦酒株式会社に分割されました。

 

ニッポンビール〜サッポロびん生〜黒ラベル

日本麦酒株式会社となり、ニッポンビールという新ブランドとして再スタートを切ったものの、サッポロビールを惜しむ声は絶えず、1957年にサッポロビールが復活しました。

サッポロビールの売り上げに追いつくように、1964年、会社名もサッポロビール株式会社となりました。

 

その後、1987年に登場した「黒ラベル」も、元々は「サッポロびん生」というブランドでした。

 

当時、再利用を前提としたビール瓶は、他社に使用されないようにロゴが瓶自体に刻印されていることがほとんどでしたが、サッポロびん生のロゴはビールが入っている状態だと黒く見えることから、「あの、黒いラベルのビール」と呼ばれるようになり、「黒ラベル」に変化し、今も継続するブランドになっている、ということです。

 

サッポロビール株式会社の歴史・沿革

サッポロビール株式会社のサイトに、しっかりと歴史・沿革が記載されています。

 

ですが、プレミアムツアーでリズム・テンポよくお話いただけるツアーガイドさんの技術のおかげで、ストーリーとしてスーッと話が入ってくるので、記憶に定着しやすいのですよね。ツアーガイドさんって、すごい!と思いました。

 

歴代プロモーションポスター

試飲会場へ向かう前に、歴代のプロモーションポスターが貼られています。

 

手描きポスターの時代には、美人すぎて小学校を追われた萬龍とその母、姉が起用されており、徐々に西洋化されます。大日本麦酒株式会社の時代には、アサヒビールやエビスビールも同じ会社で販売していたため、同じポスターに掲載されていました。ツアーガイドさんいわく「ジョッキーがウマそうにビールを飲みホース」という駄洒落を仕込んだポスターの紹介も受けました。

 

その歴史からいうと、ごく最近のポスターでは石原裕次郎、菅原文太、岩下志麻といった昭和のスターから、とんねるず、所ジョージ、西田敏行に至るまで、一堂に会している姿を見るのは、圧巻でした。

 

試飲

ここまで、30分弱ツアーを終え、いよいよ試飲コーナーです。

 

シャンデリアも、ビール瓶で作られています。

 

自由見学でも、購入すればいただけるビールもあります。今回のプレミアムツアー参加者は順番でビールを頂きます。

 

ビールを受け取り、プレミアムツアー専用エリアに向かいます。

 

頂けたビールは、先述の通り、以下でした。

復刻ビール(写真向かって左)

この復刻ビールは、サッポロビールが出来た当時のレシピを再現したものであり、サッポロビール社員であっても飲むことは許されず、プレミアムツアー参加者のみが味わうことが出来る一杯とのことです。

 

度数は6%と少し高くなっています。ですが、黒ラベルと比べると2倍の麦汁を使用しているせいか、IPAのような濃さと麦汁の味わいがありました。個人的にはこのビールの方が、好きでした。

 

黒ラベル(写真向かって右)

後攻なのでどうしても不利になってしまいますが、ある意味いつもの黒ラベルです。日本のビールの中ではしっかりと、そしてすっきりとした味わいを兼ね備えるビールだと思っていましたが、復刻ビールと比べてみると弱く感じてしまうというのはとても不思議でした。

 

試飲を終えたグラスには、新鮮さがわかるように、泡がしっかりとグラスに残っていました。

 

美味しく新鮮なビールだと、いつまでもその泡がグラスの周りに残ったままで、底に落ちないのですよね。

 

缶ビールの美味しい注ぎ方

そんな中、ツアーガイドさんが最後に缶ビールの上手な注ぎ方を伝授してくださいました。これは、サントリープレミアムモルツ工場見学でも教えていただいた方法と同じでした。

 

ちなみに、サントリー 東京・武蔵野ブルワリー工場の見学へ行った際のブログは以下になります。

 

手順

手順は以下となります。

 

1. 高い位置から注ぎ、泡立つように注ぐ
2. 泡が落ち着いたら、グラスの8分目を目指して注ぐ
3. 再度泡が落ち着いたら、缶ビールに残っている分をグラスの残り2分に注ぐ

 

そうすると、グラスを横に振っても落ちない、弾力のあるきめ細やかなビールが注がれるとのことです。

 

焦らず、5分くらいかけて注ぐのが、美味しいビールの注ぐ方法になるということでした。

 

プレミアムツアーの終わり

午前11 : 30に開始されたプレミアムツアーは、以上の試飲を以って全行程約50分で終了、自由解散となりました。午後12 : 25過ぎに終了し、私はこのあと午後12 : 45のJR札幌駅行きのバスに乗って戻りました。

 

引き続き試飲コーナーで追加注文をするもよし、自由見学に切り替えて引き続き、楽しむことも出来ます。

 

さいごに

札幌を代表するビール、サッポロビール博物館見学のプレミアムツアーは500円と有料ですが、ご説明頂ける内容、プレミアムツアー内でしか飲めない復刻ビールの試飲を含めると、それ以上の価値がある、大人の社会科見学に最適であり、お得だと思いました。

 

日本の歴史、北海道の開拓史と共に歩むサッポロビールが愛おしくなり、このあとの新千歳空港の航空会社でも、北海道限定サッポロビールがあったため、普段は飲まないビールを飲んでしまうほど、気分は上々でした。

 

大人になると、どうしてこうも工場や博物館の見学が好きになるのでしょう。きっと、人生の経験が豊富になったおかげで、歴史を知ることで自らの体験と重ね合わせ、理解出来る部分が多くなるからかもしれません。

 

JR札幌駅往復を含めても、2時間あれば十分に楽しめるプレミアムツアー。

札幌周辺へお越しの際はご検討されてみてはいかがでしょうか。

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