僕は、この日を忘れることは出来ません。2017年8月26日、メイウェザー vs マクレガー戦、歴史に残る、そして人生で忘れることが出来ない日になりました。
特命
とある理由で、マーケティングに関する一切を引き受けました。特命係長です。Tシャツのデザインから契約内容の交渉、Webキャンペーンページのコーディングを含めて、一人でやっていました。僕がラスベガスに乗り込んだのは、8月23日、3日前のことでした。
一つだけグチるとしたら、ロサンゼルス国際空港からラスベガスへの国内線が、死ぬかと思えるくらい揺れたこと。情けないことに、隣の見知らぬ人に「Rescue me or bury me」と言っていたのは、一生の恥です。
ラスベガス
降り立つと、いかにこの国の文化がメイウェザー vs マクレガー戦を楽しみにしているかがわかります。空港でも、ホテルでも、全広告がこの一戦を楽しみにしているのです。
ラスベガス空港つくなり。
ホテルロビーでも。
Tシャツは、僕が契約上作ったものよりペラペラで、$35で売っていました。
ルームキーですら。
ドアに掛ける”Don’t Disturb Me”も。
Wi-Fi接続の画面も。
忘れられない廊下
300mを超える、エレベーターホールから部屋までつながる廊下。
これを毎回、事あるごとに往復していました。ある時は、マリファナの匂いに包まれ、ある時は徹夜で、ある時はクレジットカードを紛失して。え?なんでマリファナの匂いを知っているんだって?吸ったことはありませんし、吸うつもりもありません。けれど、独特すぎる匂いなんですよ。
前日:計量イベント
計量ですら、エンターテイメント。
それがこの夜の常です。計量だけなのに、アイルランドの雄:マクレガーを応援するサポーターの熱気で埋まっていました。
対戦当日はチケットが高くて入れません、だからせめて計量だけでも、ということなのでしょうけれど、僕の席は見知らぬアイルランド人に占領されていました。通常であれば数百ドルとなるチケットに、チケットを持っていない人がいるわけです。それはもちろん、英語で戦いましたが、多勢に無勢、フーリガンのポテンシャルを持つ彼らは少しだけ動いてはくれるものの、マクレガーを代理とした国家の戦いに引く気はないようでした。ただ、途中から分かり合って、譲ってくれましたけれど。笑
それ以上に、アイルランドという国、なぜこんなにも闘争心が強いのか。それは島国として外敵から守る文化の象徴なのかもしれません。
そして、ここラスベガスでは挑発合戦もエンターテインメントになるんですね。
当日:スポンサーとして
この日まで、8月中は休みなく、2時間睡眠で仕事をしてきました。全てにおいて、最善を尽くし、成功するため。家族も犠牲にして、だからこそ、成功しか考えていませんでした。支えてくれた家族に感謝しています。
チケット
最前列は、オークションになれば4000万円にも高騰していると言われていました。レッドカーペットも用意され、セレブレティが集まる、それを思えば安いのかもしれません。こういったイベントは、セレブレティにとって、社交場、いつだって、そこでしか手に入らない情報のために、お金は動くもの。
ちなみに、実際のチケットは元々$3,500でしたが、アップグレードされて$7,500となりました。
こんな厚みのあるチケット、今まで見たことがありません。
対戦は、PPVサービスで見て下さい。笑
スポーツマンシップ
試合終了後、マクレガーに対し、「TMT」(The Money Team)というイニシャルロゴを作ってまで悪役をすべて担ってきたメイウェザーのコメントは、スポーツマンシップそのものでした。
マクレガーも然り。これがあるべき姿、ショーマンシップでもあります。だから、試合の結果如何に問わず、人は熱狂するのでしょう。
アフターパーティ
試合が終わり、スポンサーの特権として、ラスベガスのXSというクラブに招待されました。
メインアクターは「The Chainsmokers」。
2016年度、30億強を稼いだといわれるプロデューサーコンビです。そして、座席には特製パネルの歓迎。
こういう、細かいホスピタリティがマーケティング問わず、人を繋ぎ止める基礎であると僕は信じています。だからこそ、人の心に寄り添えるのかもしれません。
個人的な記念に。笑
次の日
ラスベガスからの移動日、空港で一面に出ていた記者会見もまだメイウェザー vs マクレガー戦一色。
ここまで含めてのイベントなのです。マスマーケティングと言われる世界、ここでしか体験できない世界、けれど、基礎が出来ているからこそ受け入れられる世界なのでしょう。
イベントを終えて
このイベントをサポートできたことは、何より僕の人生の宝となりました。幾夜の徹夜を超えて、成し遂げたこと。家族を犠牲にした言い訳にはなりません。ただ、僕は、そんな家族に支えられて幸せであるということ、成し遂げられたのは一人の力ではないということ。何より、見せてもらえた新たな世界。きっと、いつか振り返った時、これからの人生をさらに強くする礎になるんだろうなと想います。
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