RUNAM d’Or
この旅の中で、できるだけ多くのカフェに行こうと思っていました。ハノイとは違う、ホーチミンの味を知りたかったのです。そんな気持ちの中で朝早くから観光をしていたところ、大聖堂の横に庭園のようなカフェがあるのを発見しました。
場所
住所:Số 3 Công xã Paris, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh, Vietnam
ホーチミンはその歴史から、フランス文化がハノイよりも色濃く残っているように感じます。大聖堂、中央郵便局という観光地よりも、レストランやカフェで感じることができます。RUNAM d’Orもそのうちの1つ、お店の前の看板にはRUNAM d’Orのエッグコーヒーが「DPRK Summit 2019」で提供!という内容が書かれていました。ん?DPRK?
DPRK
「DPRK」ってなんだろう?と思いました。日本では聞き慣れない言葉、「朝鮮民主主義人民共和国」の英語「Democratic People’s Republic of Korea」の頭文字なんですね。日本にいると、北朝鮮と韓国という南北それぞれ別の名称での報道を目にすることが多いのですが、世界的には北朝鮮ではなく「朝鮮民主主義人民共和国」という国家として認めている国もあるということ。そして、厳密に言うと、日本も「朝鮮民主主義人民共和国」を国家としては認めていません。
米朝首脳会談
先日のトランプ大統領と金正恩委員長のハノイ会談を指すようです。日本では「2019年米朝首脳会談」と通称されていても、ベトナムではベトナム視点での表記になっており、「アメリカ」は表記すらされていないことに様々な思いを感じます。
ハノイで開催された2019年米朝首脳会談と、街中で見たことを以下に記載しています。
オープンガーデン
閑話休題。エッグコーヒーでも、女性に人気がありそうなお店に見えます。これまでは男性的なエッグノッグコーヒーを多く頂いていたので楽しみに、そして、オープンガーデンの席につくことにしました。
写真でも見える通り、サイゴン大聖堂が通りを挟んで向こう側に隣接、その奥にはサイゴン中央郵便局があります。観光地の正面の前にあるこのカフェであっても、注文から提供されるまでの時間はベトナム共通のようです。
朝10時でしたが、すでに30度を越えているこの日の気温の中、庭園は日陰になっていて、ほどよく過ごしやすい状況でした。通りでは地元の人がプラスチックの椅子を置き、即席の喫茶店を作め、観光客も少しずつ街へ出始めていました。そんな週末の空気を15分ほど見ていたところに、ウェイターから写真通りのエッグコーヒーが届きました。
エッグコーヒー
温かいものは温かい状態で保たれるように、エッグコーヒーのコーヒーカップは一回り大きい、お湯がはられた器に入っていました。提供される器、お店の雰囲気、そこにいる客層からして、これまでベトナムで入ってきたお店とは異なるレベルのそれだとは感じていましたが、ホーチミンの中でも高いレベルのお店に入るんだろうなと思っていました。
お値段
下世話な話ですが、このエッグコーヒーは120,000VNDでした。そこに、10%のVATと5%のサービス税がかかります。日本円に換算すると750円、くらいになります。ベトナムで750円のコーヒーというと、やはりそれなりに高いレベルのコーヒーになります。
エッグコーヒーとエッグノッグコーヒー
エッグコーヒーとエッグノッグコーヒーはどこが違うのだろう?という疑問は、味わってみることが一番の理解となりました。よく旅行雑誌では、ティラミスやスイーツのよう、と評されるエッグコーヒーですが、RUNAM d’Orのエッグコーヒーはまさにティラミスのように始まり、甘くほろ苦いコーヒータイムにしてくれます。カップの下層部に溜まりがちになるエスプレッソのように濃いコーヒーは、上下でうまく分離していて、徐々に濃い、コーヒーへと変化する時間の中で終わりを迎えます。エッグノッグコーヒーはダークチョコレートケーキやザッハトルテのようで、エッグコーヒーはチョコレートクリームケーキやティラミスのように感じました。
飲み終わってから、悪い後味が残ることがないのはエッグノッグコーヒー、エッグコーヒー共に、同じように感じることができました。強いて言うのであれば、その位置関係と気候からハノイはエッグノッグコーヒーが、ホーチミンではエッグコーヒーがちょうど良いバランスなのかもしれません。
さいごに
ハノイとはまた異なる気候の下、同じゆったりとした「コーヒーを淹れ、その時間を楽しむ」ということは同じように流れているのだと感じました。ここ、RUNAM d’Orでのエッグコーヒーは、地元の人ですら夏と雨季しかないと言われるホーチミンの気候の中に戻っていく前のちょうどよいひといきとなりました。
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